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10年後の地域の発展を目指して旭川東豊SCができる事

設立までの経緯

2010年に総合型地域スポーツクラブを知り、小学校を拠点とした多種目を行えるスポーツ少年団を作ろうと考え子供が通学する東町小学校に相談に行きました。

2011年に現在のクラブの役員の方々がクラブの考えに賛同してくれ旭川児童育成スポーツクラブが立ち上がりました。その年、クラブを支援してくれていた方の紹介で旭川教育委員会の小池語朗教育長に面会する機会を与えていただき、総合型地域スポーツクラブと旭川児童育成スポーツクラブの考えをお話ししました。小池語朗教育長は「反対する理由はない」という事で当時の旭川教育委員会社会教育部スポーツ課に話を通していただき運営方法や会費の設定などアドバイスを頂きました。そして、スポーツ課から推薦状を頂きました。これに伴い旭川体育協会からも推薦状を頂き、この2通の推薦状を東町小学校へ持って行き放課後の4時から6時までの時間に体育館で活動する許可を頂きました。約2年かかりましたが、2012年1月より旭川児童育成スポーツクラブの活動が開始されました。いろいろな問題を解決しながら2年の活動を行い、2014年に日本体育協会が推奨する総合型地域スポーツクラブの設立に向け、設立準備委員会を設置しました。そして、今年、総合型地域スポーツクラブ旭川東豊スポーツクラブが設立される事となりました。

なぜ旭川児童育成スポーツクラブが必要だったのか?

なぜ活動場所が小学校でなければならなかったのか?

旭川だけではないのですが、夫婦共働きの家庭が多くなっています。【旭川市の一人当たり平均年収は2011年の調べで約249万円となっています。中小企業だけに限れば年収200万程度と言われています】そして、 母子・父子家庭も非常に多くなっています。【都道府県別で北海道は離婚率第2位(平成25年調べ)です。中でも旭川は平均離婚率を大きく上回って都市です。】その為に留守家庭児童も非常に多い街になっています。留守家庭児童を受け入れる留守家庭児童会があるもあるのですが、人数制限や4年生からは入会できないという年齢制限、保護者の労働時間なども関係し、誰でも入れる分けではありません。

児童会に入れない児童は、大人が居ない自宅で過ごす事になります。遅くまで1人で過ごす時間も多くなります。習い事をさせたくても収入の関係や親が遅くまで働くために送り迎えも難しいため、習わす事ができない事も多々あります。これは、学力格差や体力格差につながっていると考えられます。(学力格差:年収が多いほど子供の学力は高くなる傾向があるといわれる。 スポーツ格差:年収が多いほどスポーツを行う家庭が多い。学力が高いほどスポーツに取り組む子供が多い。)保護者のほとんどが運動やスポーツは大切だと感じていますが、6割以上の家庭で「月謝が負担になる」と答え、世帯年収400万程度の家庭では8割以上に上ります。

「入りたくても入れない、習いたくても習えない」そんな子供達も含め、すべての子供たちに旭川児童育成スポーツクラブは必要だと私は考えました。

では、なぜ活動場所が小学校の体育館だったのか?それは、「小学校は、児童が一人で自宅から移動できる範囲」であるという事です。さらに光陽中学校が隣であるため、将来多くの児童が中学生になると通学する範囲になります。スポーツ活動やコミュニティーの範囲を文部科学省が発表したスポーツ基本計画や日本体育協会が推進する総合型地域スポーツクラブの考え方でも、中学校の校区を活動場所の範囲とする事が望ましいと唱えており「地域で子供の保護と指導を」という事で、地域の大人がたくさんの目で子供を見守りかかわることが一番良いと考えます。しかし、たくさんの問題もあります・・・

いつ活動するのか?誰が指導するのか?何処で活動するのか?何をするのか?

いつ活動するのか?は、もちろん放課後です。誰が指導するのか?は、メイン指導者は、指導経験のある有資格者が望ましく、サブ指導者は競技経験者である事が望ましいと考えています。資格とは、各競技の指導者ライセンスや審判資格、日体協が認定するジュニアスポーツ指導員などが望ましいと考えています。

何処で活動するのか?児童が徒歩で安全に行けるところです。もちろん毎日通学する『学校』という事になります。これは、文部科学省のスポーツ基本計画や教育委員会の社会教育・社会体育の考え方にも沿っていると思います。何をするか?はできるだけ多種目で子供たちがイロイロ選べ、体験できる事が大切だと思っています。

そして、誰が責任を持つのか?これが一番の問題で、この「誰が責任を持つのか?」で他人の子の育成や指導に係わる事に1歩引いてしまいます。実は、この「誰が責任を負うのか」でクラブの設立や活動場所を確保するのに苦労しました。

そこで、個人で責任を取るのではなく団体として対応できることが必要だったのです。つまり、この「旭川児童育成スポーツクラブ」という団体が必要だったのです。

子供のスポーツ環境

では、現在の子供を取り巻くスポーツ環境を考えてみます。

少子高齢化の為に児童の数は減る一方です。そのため、少年団の加入数は減り、団そのものの数も減っています。近場で選べる競技の種目も少なくなっています。

その少ない少年団に入ろうと思っても、夫婦共働きや母子家庭だったりすると見守りなどが難しい場合が多くなり入団は困難になります。さらには指導者の不足です。多くの少年団の指導者は団員の保護者です。子供が退団すると指導者もやめてしまい、次の指導者を探すことになります。1年~2年で指導者が変わればチームは安定しませんし、指導方法の一貫性も保たれません。

そして、少年団に一度入団してしまうと他のスポーツを経験する機会が極端に減る事です。小学生には色々なことを経験させることが良いと多くの人が分かっているのに実践できない状況があります。

旭川児童育成スポーツクラブの役割と目的

児童の健全育成および放課後の安全確保
児童に対し様々な身体的活動経験やコミュニケーションの場を提供する。
底辺からのスポーツ人口の増加
子どもの体力および学力向上
スポーツをなるべく偏らせない
各種競技スポーツ少年団の育成
指導者派遣により、教員の負担を減らす
中学校からの部活加入率の増加?
生涯スポーツへの基礎を作る。

⇒学生の時にスポーツに係らなかった人は、その後スポーツに係る事は殆どなく、要介護状態になるリスクもかなり高くなるというデータもありますので、クラブの活動は将来の医療費を減らす事にもつながると考えます。

東豊スポーツクラブができる事

地域の環境を調べました。

高齢者率 豊岡 平成20年25.9% 平成25年29.3%
     東光 平成20年25.5% 平成25年28.3%

年少者率 豊岡 平成20年11.6% 平成25年11.1%
     東光 平成20年11.2% 平成25年10.9%

町内会加入率 平成14年 70.1% 平成24年61.7%

65歳以上の割合。高齢化社会7%-14%。高齢社会14%-21%。21%以上で超高齢社会となります。高齢者率が30%に近い東光・豊岡地区は超超高齢社会の地区です。総務省から出されている「平成25年版 情報通信白書」では、日本の高齢者率は2030年には30%を超え、2050年には40%近くまで上昇すると書かれています。

高齢者率が増える一方、年少者率(16歳以下の人口)は微妙にですが減っています。町内会加入率も低下しています。このままでは、高齢者は増え、若者は町を離れ、町内会には人が入らず、超高齢者ばかりが役員の市民委員会や町内会となり、支える人が少なくなり町そのものが機能しなくなるのではと危惧してしまいます。

旭川東豊スポーツクラブが地域にできる事

現在、シニアリーダー制度を活用する事も計画しています。去年まで、小学校を卒業すると旭川児童育成スポーツクラブからも卒業としていました。

今後は、小学校卒業後はシニアリーダーとなり部活動や習い事のない日にクラブの活動やイベントに参加できるようにします。

目的は、シニアリーダーが地域の行事に参加したり、お手伝いをしたりする姿を見て小学生たちが「社会貢献の為に行動するのが当たり前」と思ってもらえる事。そして、シニアリーダーにも地域で社会活動を行う事の大切さや地域の為に行動する事の喜びを感じてもらい自分の住む町を好きになってもらう事です。

社会貢献

クラブのイベントへ参加と運営のお手伝い
市民委員会企画のイベントへの参加や運営のお手伝い
その他、ゴミ拾いや募金活動など

地域のメリット

学校

クラブを社会活動や社会体育を担う団体として活用できる。
連携を取る事で教員の負担を軽減できる。
⇒体育の補助や見本を見せる役割、少年団等への指導者の派遣
⇒文科省のスポーツ基本計画に記載

企業

子供の健全育成や地域の活性化を目的にCSR(企業の社会的責任)を果せる場になると思います。

町内会・市民委員会

クラブ生や保護者によるイベントの運営および参加協力。将来の運営委員の若返りや活性化にもつながると思います。

今後の予定

地域の活性化には子供の健全育成と町を好きになってもらう事も大切ですが、超高齢社会となった地域では、おじいちゃん、おばあちゃんにも元気になってもらわなければなりません。高齢者がとても元気な街があるそうです。その町の方に話を聞くと「子供たちが将来に希望が持てるように高齢者が元気な姿を見せている。」と答えたそうです。お年寄りが元気なくうつむいていたら、子供たちは自分の将来に希望が持てるでしょうか?地元に住もう思うでしょうか?ですから、子供たちが自分たちの将来に希望が持てるようにお年寄りが元気になってもらう必要があります。当クラブでは、今後、高齢者向けの運動教室やサークルなどの活動も行っていく予定です。もちろん、保護者世代の方々のための教室やイベントも企画しています。子供とスポーツを楽しみ、家ではできないコミュニケーションや他人との交流を行い地域の絆を深める事も大切だと考えます。スポーツや文化活動を通じ、すべての世代が元気になり、生活にやりがいや生きがいを持つ事で地域が活性化すると考えています。

旭川東豊スポーツクラブは、その一助を担うと確信しております。ですから、皆様にもクラブの考えを理解していただき、地域の仲間として子供の健全な育成や地域の活性化のため、共に協力しあえたらと思っています。

10年後の地域の発展を目指して旭川東豊SCができる事

旭川東豊スポーツクラブの活動内容